旅の準備、よくある質問

フィンランド旅行を検討中の方・準備中の方に良く聞かれる質問のうち、情報が少ない湖水地方や自然が多い地域に関するものを中心にお答えします。

Q1: お金について

フィンランドの通貨はユーロです。チップ制度もないので、明瞭会計。それも、旅行者には嬉しいですよね。

また、クレジットカードは殆どのお店で使えます。サイマー湖水地方にある田舎町でも、鉄道の券売機、小さな売店、マーケット広場の店などでもカードOKがほとんど。但し、フリーマーケットなどの出店は使えない時もあるので、少しの現金は用意した方が良いです。カードの種類は、VISA/Masterならほぼ大丈夫で、アメックスとJCBは使えない場合も多いようです。カード使用時には、暗証番号(PINコード)の入力を求められるので、出発前に暗証番号を確認してください。「暗証番号が分からないからサインで」というと、断られることもあるそうです。

Q2: インターネット通信事情について

生活に欠かせないインターネットですが、フィンランドでは、ホテルや駅や図書館などの公共施設、レストランや特急電車(VR)内などの主要なスポットで、日本より無料のwi-fiが使えるところが多いので、それだけで済ませることも可能かと思います。

おすすめは、プリペイドSIMカードの購入です。
旅行者でも、普段使っている携帯がSIMフリーであれば、フィンランドのSIMに差し替えるだけで使用できます。このプリペイドSIMカードは使用期間が決められているのではなく、チャージした金額分まで使用できます。購入やチャージは、携帯ショップはもちろんのこと、街中にあるR-Kioskiというフィンランドのコンビニような売店でもできるのでとても手軽です。(但し、携帯周波数帯によっては使用できない可能性もあるので注意)

R-kioskiではたいていレジの後ろにSIMカードがあるので、レジの店員さんに「○○に○日間滞在するのでプリペイドSIMカード下さい」というと、適当なカードを選んでくれます。もちろん○€分と指定もできますし、最も安いSIMカードにしておいて、足りなくなったらチャージする、というのでも良いと思います。

無料wi-fiが少ない地方都市に行く場合は、特にSIM携帯の準備をおすすめします。電気も水道もない湖に浮かぶ島やボートの上でも、インターネットに接続できました。旅先ではちょっと地図を見たり、検索したりできると安心です。詳しくは「フィンランド、SIMカード」というようなキーワードで検索すると、詳しい使い方や経験談が見つかります。

Q3: 言語

フィンランドには、公用語が2つあります。フィンランド語とスウェーデン語です。駅名や電車のアナウンスなどは、この2カ国語です。ただ、最近では「公用語が3つある」という人もいるくらい、英語がとても良く通じます。レストランやホテルはもちろんのこと、街中にいる人もよく英語で話しかけてきてくれます。フィンランド人の英語はとてもシンプルで発音もはっきりとして分かりやすいです。英語でコミュニケーションをとれないのは、小さな子ども(小学校中学年くらいまで)とお年寄り(70代以上くらい?)だけで、地方都市に行っても同じような感じです。さすが教育大国フィンランドです。

Q5: 治安・フィンランド人の性格

フィンランドの治安はとても安定しています。女性が夜一人で歩いていても危険を感じることが少ないです。ヘルシンキの繁華街には色々な人が集まっているので、やはり注意が必要です。地方に行くと、さらに治安の良さを感じるられると思います。

この治安の良さは、フィンランド人の性格のおかげだと思います。基本的に、真面目で、時間やルールをしっかり守り、人には親切です。ちょっとシャイなので初めはちょっと距離を感じるかもしれませんが、少し言葉を交わせば直ぐにうちとけてくれる人たちです。湖水地方がある東側の地域には、とても議論好きな人が多いそうです。フィンランド人にとっても、日本人とは波長が合うのか付き合いやすいようです。お互いに母国語ではない英語を介しているのと、距離の取り方の感覚が近いのでリラックスできるとのこと。地元の人とたくさん話せると、心に残る旅になりますね。

Q6: 衛生・病院、自然の中の危険(虫、野生動物)

フィンランドは衛生面に関してもヨーロッパで一番安全な国の1つです。入国前の予防接種は必要とされておらず、水道水を安心して飲むことができます。

フィンランドの薬局には基本的な薬が揃っています。但し、薬の説明はほぼフィンランド語で書かれているので、係の人に英語で相談し、薬を選んでもらうことになります。やはり日本の使いなれた薬を持っていくのが安心です。

また、旅行者の医療費はとても高いので、海外旅行保険の加入をおススメします。病院に行くことになった場合、まずは保険会社に連絡をして相談することになります。相談後「どこの病院に行っても良い」となった場合は、ホテルやコテージのスタッフに相談してください。きっと親身になって対応してくれると思います。病院の医療レベルは高いので安心してかかることができますが、薬をあまり出してくれないので、日本での感覚で「一応、薬をもらいに病院に行く」つもりで受診すると、期待外れの結果になると思います。そういう意味でも、多少の不調には対応できる日本の薬を持っていくと安心です。

フィンランドの田舎や森の中は、蚊が多いです。日本の蚊よりも大きくてゆったりと飛んでいて、もちろん刺されると危険ではないけれど痒いです。虫除けスプレーが必要な季節には、スーパーや薬局で購入できます。サイマー湖水地方は、自然が豊かな地域にしては蚊がとても少なく、快適です。

また熊やヘラジカのような野生動物も、本当に森の奥に行かない限り出会いません。この地域に住むフィンランド人でも一生に一度出会うかどうか、とのことなので、旅行者が心配する程ではないと思います。

自然の中で一番気を付けたいことは、プンッキ(punkki)というマダニです。小さな虫でどこにでもいるのですが、人の皮膚に入り込み、血管の中にウイルスやバクテリアを撒き、脳炎を引き起こす場合もあります。刺されると、皮膚は赤く丸く腫れあがり、噛まれた箇所にプンッキは残るので足が見えたりします。もしプンッキが噛みついていたら、薬局などで販売している専用のピンセットで潰さないように取ります。自然の中にあるホテルやコテージには備え付けているはずなので、ホテルのスタッフに相談しましょう。ひどく腫れた場合は、病院に行く必要があるけれど特効薬が無いそうなので、とにかく刺されないことが大切。

対策としては、森や草むらに入る時には、長そで長ズボンを着用する。そして、ズボンの裾は靴下か長靴の中に入れて肌が露出しないようにする。また、緑の中を歩いたり、芝生でピクニックや自然散策をした後は、マダニが付いていないか確認します。足元だけではなく、全身(特に、首やうなじ、耳の後ろ、お腹、脇など)を、友人とお互いにチェックしあい、刺される前に取り除けば大丈夫です。